広告・PRは「N極ターゲット」へ向けて
あなたが「S極」であるとするなら、商品・サービスの広告は「N極」となる人にメッセージを届けるべきです。あなた様の商品・サービスは、「N極」である人だけに買ってもらえばいいのです。
N極に該当する人には押し売りする必要はありません。近くに寄って行けば自然と引かれ合うからです。
新しい顧客を掴むための視点
事業をされている方は、新規顧客の獲得や売上アップなどの目標を掲げておられるかと思いますが、「今、掴んでいない顧客を掴む」となると、やはり新しい視点や考え方が必要になるはずです。今回はその中の一つ、いわゆる「顧客ターゲット」のお話です。
これは意外と漠然としているケースが殆どです。「顧客ターゲットは?」と聞かれると「主婦層」とか、「30〜40代の男性」とかいう答えになりがちですが、これだと範囲が広すぎます。
あなたがご存知の主婦の方は全員、必要なものや好みが一致しているでしょうか?もちろん、「卵」などのように、ほぼ誰でも買うような商品なら別ですが、ほとんどの場合、全く同じ価値観や好みではないはずです。つまり、「主婦層」といったセグメント(層)の中にも、全く異なる人たちが大勢いるわけです。
つまり「層」ではなく、「こういう人」にまで絞り込む必要があります。
「私向けの商品が欲しい」
なぜ顧客を絞り込むべきなのでしょうか?
答えは「顧客は自分にぴったりのものを常に探しているから」です。
「主婦向けにつくられたもの」と「私向けにつくられたもの」が並べて置かれたら、ほぼ間違いなく「私向け」のものを選ぶはずです。そのくらい、顧客はわがままで、「自分を商品に合わせよう」なんて気はさらさらないのです。無意識下では「私が欲しい商品を作って(しかも安く)」という思いが渦巻いているはずです。
つまり、自社の商品やサービスを広告するなら、「うちの商品に出会うと幸せになれる人の生き方」をハッキリさせて、その人に向けてメッセージを発するほうが成約率がアップすることになります。この「この商品にふさわしい人」のことを、N極ターゲットと呼ぶ事にしましょう。
せっかくなので、以下のようなイメージを持っていただければ幸いです。
- S極「さあ寄ってらっしゃい のS」
- N極「なんだか良さそうね のN」
自社の商品にぴったりな人に「私にぴったり」と分かるように発信するわけです。磁石は引かれ合うものですから、少しでもぴったり感を感じてもらえるなら磁石のように寄ってくるはずです。強引に引き寄せるのではないのです。
N極の存在を考えることから始める
私は地方のことしかあまり分かりませんが、多くの場合、「自分たちが作れる商品を作っているケース」が多いようです。そして、それをどう売ろうか?と考えます。この場合、N極の存在はほぼ無視されています。
残念ながら、世の中にいる人たち全てが「N極」であることはありえません。間違いなく、ごく一部です。ただ逆にいうとごく一部でも存在はしているはずです。その人たちを確実に掴めば、1社が抱える顧客としてはかなりの数になるはずです。
N極に該当する人がどんな生活をしていて、何に不便を感じていて、どんな悩みがあってどんな気持ちになりたいのか?を正確に把握できれば、N極側の満足を満たせる根拠を積極的に広報していくだけです。
「それが分かったら苦労しない」とお考えでしょうか。全くその通りだと思います。これを正確に把握するのは、かなり難しい。
ですが、今まで自社の商品やサービスを購入または利用してくれた人の中で、「かなり喜んでくれた人」を想像すれば、糸口は掴めるはずです。ちょっとした「ありがとう」程度ではなく、「かなり喜んだ人」でなければなりません。
その人はなぜ、「かなり喜んだ」のか。
もしかしたら、自分たちも気づいていない魅力が、自社(自分)にはあるかもしれませんね!
あなたが見事「N極ターゲット」を見つけ、感動と共に新しいお客様と出会えることを心よりお祈りします。