

ビジョンを形にする方法の大枠の順序
ビジネスや経営、ライフワーク、生き方などにおいて
ぼんやりとした将来のビジョンを形にしていく
=ビジョン設計の、大枠の順序をご説明します。
※このブログ記事の全体の趣旨についてはぼんやりとしたビジョンを確信に変えて具体的な形にする方法をご覧ください。
☆いざ尋常にショーターイム!☆
現在地→目的地→過程 の順に設計する
ビジョンを設計する場合、この順序を間違えないようにしましょう。
順序を間違えると、あまり意味のない遠回りを繰り返すことになります。
ただし、上記の3つの順序は、全体を同時進行でやっていくことになります。
矛盾しているように聴こえるかもしれません。
ですが、それは事実です。
全体をぼんやりイメージしながら、同時進行で考えていき、でも「確定させる」のは、上記の順番で考えるという意味です。
「やり方」や「行動」から確定させてしまうと、とんでもない遠回りになりますのでご注意ください。
上記の3つの工程は一体どういうものか説明します。
現在地(現在のコア)
ここでいう現在地とは、過去を生きてきて積み上げてきた「今の自分」
ビジネスにおいては「今の自社」です。
他にも、あるがままの自分(自社)、本来の姿、ありのままの姿、コア、自分(自社)の本質、などいろんな呼び方があります。
- 今まで自分は、無意識のうちに何をしてきたのか?
- 今まで自分は、無意識のうちに何を大切にしてきたのか?
- 今まで自分は、無意識のうちに何を出来るようになったのか?
- 今までの自分は、何者なのか?
などです。
これを、客観的に、あくまでも客観的に整理する必要があります。
方法としては、自分の価値を客観的に知るには、二人一組で他の方から質問してもらうようにします。
これについてはまた詳しくご紹介します。
ただし、今の自分は過去のカタマリですので、そこに「未来」はありません。
しかし、過去がなければ未来は絶対に創れません。
目的地(未来のコア)
ここでいう目的地とは、過去積み上げてきた自分(または自社)の価値を再認識した上で、
そのずっと先にある「まだ実現していない最高に気持ちのいい未来の姿」のことです。
他にも、未来のコア、成りたい姿、成りたい自分、将来の展望、ゴール設定などいろんな呼び方があります。
- これから自分は、どうなりたいのか?
- これから自分は、何を達成したいのか?
- これから自分は、何を成し遂げたときに最高の気分になれるのか?
- 10年後、自分はどうありたいのか?
などです。
これを、主観的に、あくまでも主・観・的に、一旦描きます。
「達成可能かどうか」を、一旦ぶっとばしてください。
達成できたら、最高に理想で超うれしくてものすごくテンションが上がり、最も誇らしくて充実感に溢れて生き甲斐を感じられるビジョンである必要があります。
そんな気分になれないのだとしたら、そのビジョンは本物ではありません。
方法としては、自分が「好きだ」「やりたい」と思うことを徹底的に書き出し、それらの中から「これが一番やりたい!」と思うことを、絶対に選ばないようにします。
好きなこと、やりたいことを「選ぶ」のではなく、「統合する」のです。
これは、かなり重要なポイントです。
「好きだ」「やりたい」と思うことを全部書き出し、可能な限り、全部達成できる「方法」を考えます。
これについてはまた詳しくご紹介します。
ただし、未来の自分は理想のカタマリですので、そこに「現実」はありません。
しかし、理想がなければビジョンは形にはできません。
過程(戦略と戦術)
※質問いただいた方の悩みは、おそらくここの部分のはずですが、あくまでも「現在地→目的地→過程」の順番に確定させるべきということを念頭に置いてください。
ここでいう過程とは、現在地から目的地向かって「どうやって移動するか」という方法のことです。
当たり前ですが、今の自分と未来の理想の自分が分かっても、どうやって理想に近づけばいいか、が分からなければ、現実は何も変わりません。
しかしながら、この行動レベルのことを先に決めてしまうと、毎日がブレブレの動きになってしまい、やはり理想にはなかなか届かないわけです。
ですので、あくまでも現在地→目的地の順番に決めていき、その後「何をするか」を決める必要があります。
他にも、プロセス、戦略と戦術、方法論、やり方など、いろんな呼び方があります。
- ビジョンを形にするには、何をすればいいのか?
- ビジョンを形にするには、どうやればいいのか?
- ビジョンを形にするには、何からやればいいのか?
- つまり、自分は何をしたいのか?
などです。
「どうなりたいのか」と「何をしたいのか」は、関連していますが、根本的に違うことだということを知ってください。
「どうなりたいのか」は結果を指していて、「何をしたいのか」は、作業や行動を指しています。
行動レベルのことは、主観的な自分の「思い」「理想」と、客観的に見てそれが可能なのか、価値があるのか、そもそも世の中の人に求められていることか?などの「現実」を擦り合わせていく必要があります。
世の中で多いのは次の2パターンです。
- 思いだけが強く、理想が先行し、客観的に見た「現実」が抜け落ちるケース
- 現実への恐れだけが強く、不安が先行し、主観的に見た「理想」が抜け落ちるケース
これは、どちらも形になりません。
でも、ほとんどの人はこのどちらかに陥ります。
この2つを統合できた人だけが、大きなビジョンを形にできます。
順序としては、以下の流れです。細かい言葉の使い方は変わってもかまわないので、以下のフォーマットの「◯◯」に自分なりに言葉を入れて下さい。
ビジョン設計シートで現在地・目的地・過程をつなぐ
ビジョン設計シート
自分は今まで◯◯をしてきたから、◯◯ということを顧客or社会に提供できる。
だからこそ、自分の軸となるテーマは「◯◯」だ。
そんな自分は◯◯という価値を提供し続けることで、10年後◯◯になっていたい。
だからそのためにも自分は、まず◯◯をやっていく。
そのためにこれから先1年間は、◯◯をやるべきだ。
だからこそ、明日から自分は◯◯をしよう。
上記の「◯◯」に入る言葉は、自分の中で1つの線でつながっていなければなりません。
私の例を挙げたいと思います。
自分は今まで「自分らしさとは何か」という追求を大学生の頃からずっとやってきたから、「自分らしさ」とはいかにつくられるか、ということは説明できる。
だからこそ、自分の軸となるテーマは「アイデンティティ」だ。
そんな自分は「企業のアイデンティティを設計し、見える化する」という価値を提供し続けることで、10年後は京阪神No.1のブランディングカンパニーとなっていたい。
だからそのためにも自分は、まずは地元で圧倒的な成果を上げるための活動をやっていく。そしてその後、徐々にその行動範囲を広げていきたい。
そのためにこれから先1年間は、自社のブランディングを行うことと、自社を育ててくれた既存顧客に対して圧倒的成果という価値を提供していくべきだ。
だからこそ、明日から自分は、自社の足元を固めるための環境整備とノウハウの整理・体系化、相方との役割分担をしっかりとやっていこう。
私の場合、すべての行動の軸が「アイデンティティ」であり、自分のコアもアイデンティティ、自分の興味もアイデンティティ、自分が提供することもアイデンティティ・・・とつながっています。
さて、この現在地→目的地→過程の順番に設計していったあとは、具体的な日々の行動になっていきます。
ですが、まずは上記の3つの手順を踏む必要があります。
次回以降、それぞれの工程で出会う必要のある3人のひと「ミラー・メンター・マスター」についてご説明しましょう