
妊婦さんのエピソードがタクシー業界を変えた話。
京都中小企業家同友会にて、
都タクシー代表取締役の筒井社長のお話をお聞きしました。
車(タクシー)が日本一キレイ、
ピカピカどころか、ビカビカ(美化美化?)に
磨かれているというのが同社のコンセプト。
現在、「子育てタクシー」という取り組みをされているのこと。
なぜ子育てタクシーなのか?
このサービスは、もともと都タクシーさんが最初に
始めたものではなく、
四国の会社が始めたものだったそうです。
その背景にあったエピソード。
とある妊婦さんが、自宅で陣痛が始まり、
急いで病院に・・・ということで、1台のタクシーが呼ばれました。
その奥さんは、自宅で破水した状態だったようで、
タオルを当てながらタクシーに乗り込もうとしたそうです。
すると、タクシードライバーがこういいました。
「俺のタクシー汚すなよ」
今から出産を控えている奥さんは、その言葉を聞いて
目の前が真っ暗になった、と。
このエピソードを受け、
「子育てする女性にとってやさしいタクシーを作って欲しい」
という話が持ち上がりました。
でも、タクシー会社に持ちかけても、
「それって儲かるの?」というような観点でしか話ができない。
そんな中で、企画を取り上げてくださったのは、
女性経営者が営むタクシー会社だったそうです。
都タクシーの筒井社長はこのエピソードを受け、
うちのドライバーは、きちんと応対できるだろうか?と
自問自答。
素晴らしいなと思うのは、人ごとではなく、
きちんと自社のこととして捉えておられるということです。
その後、同社でも「子育てタクシー」の取り組みを開始されました。
素晴らしい会社というのは、
人の信念・思い・正しい道が創りだすということを
改めて考えさせられました。
【すべての人にアイデンティティを】