仕事内容の中の「行為」に着目

経営理念「感性と技能で時代と満たす」が完成した直後のロゴ制作となりましたので、やはり経営理念の意味づけをしっかり反映した図案を考案することを目指しました。

しかし、いくつかの課題がありました。それは「目に見えるハッキリとしたモチーフが無い」ということ。ヤマモト様の事業内容は板金・塗装・装置組立等であり、これらは目に見える製品ではありますが、基本的に受注生産のため、決まった形のものをつくるわけではありません。
また、経営理念では人間の持つ感性と技能、といった、これもまた目に見えないものを重視した理念となっています。図式化するにはどうしても抽象度の高い内容でした。

弊社では悩んだ末、改めてヤマモト様が手がけられている仕事のうち、できがあったモノというよりも「行為」に着目することにしました。その結果、板金作業の中で鉄の板を「曲げる」様に着眼し、そのようすを図式化することとしました。

時代の流れを図形の「奥行き」で表現

そして最終的にどのように「時代を満たす」ということを表現するのか。この点については、奥行き感のある図形にすることによって、時系列・時間の流れ、というものを表現できないかと考案しました。これらの図案を組み合わせ、ヤマモト様が持つ、かっこよくシャープな印象と、時代を駆け巡り、各時代を満たしていく様子ををシンボリックにデザインするために「翼」の形として仕上げていきました。

これらのデザインの中に、ヤマモトの頭文字である「Y」を密かに忍ばせ、総合的にヤマモトらしさを表現することとしました。