アイデンティティブランディング

比較対象を変えると価値が伝わる

大江です。いつもありがとうございます!

今日は、「比較対象と前提」について考えてみたいと思います。
最近「前提」がマイブームです!

少し前の話ですが、私が組んでいるバンドの仲間がトヨタのアルファードを購入しました。
彼のお家のガレージに入っているアルファードを見て、私は「でかっ」と思わず口にしました。乗せてもらったけど、とても快適で、ちょっとした部屋みたいです。

その後、町にたまに走っている「小ぶりなバス」を見ました。
毎度私はそのバスを見て、「小さくてかわいいな」と思うんです。たぶん、あのバスが過疎地となってしまったおばあちゃんたちを支えているのだろう。

そして、その後に思いました。

実際には、でかいアルファードより、あの小さくてかわいいバスのほうが「でかい」。
サイズ的には。

比較対象によって大きさの感じ方が変わる

つまり、のところ、人間が何かを「認識する」というのは、あくまでも相対的なものであって、大きく感じるか、小さく感じるか、は、

「比較対象と前提によって変わる」

ということです。

一般車や、その他のミニバンからするとアルファードは「でかい」。
一般的なバスからすると、例のバスは「ちいさい」。

私も、いつも自分のことを思うんですけど、佐藤卓さんのような、心から尊敬しているデザイナーさんからすると
すごく自分を小さく感じるし、
でも、独立したすぐの頃の自分と今の自分を比べたらものすごく大きくなったように感じます。

この「比較対象と前提」は、個人のアイデンティティの成長においても、誰かとのコミュニケーションにおいても、自社商品・サービスのブランディングにおいても、、、

すべてに関わってくる、すごく重要なことだと感じています。

自社の立ち位置を変えると価値が変わる

弊社がお手伝いした事例で、古くから民宿をされていた宿があるのですが、出している料理が超本物。
でも、施設が古く、集客は芳しくない状況でした。

その時、その宿の位置づけは、あくまで「宿」でした。
残念ながら、「宿」という意味で近隣の旅館や民宿と比べてしまうと、この事業所の価値が伝わりにくくなり、見劣りする状態だったと思います。
(今はどんどん良くなっているようですが)

そこで考えたのが、「宿」という立ち位置から「料理を食べに行くところ」という立ち位置にシフトすることでした。
宿で比較すると分が悪いけど、料理でいうとそう簡単には真似できないノウハウがあったんです。

この考え方が2代目経営者さんにもしっかりフィットし、今では高い価値と満足度を提供する場所に成長されています。
コロナ禍でも影響は少なく、逆に年間でいうと売上は伸びたようでした。

自分たちを、どういう立ち位置にたって認識してもらうか。
目に見えにくい部分なんですが、実際には情報発信などよりもこちらのほうが重要だと感じています。

個人の成長にも、コミュニケーションにも、ブランディングにも。
「比較対象と前提」が、いつのまにか関わってきますね。

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