大江です。いつもありがとうございます!
人材の定着の根本は人と人との関係づくりです。
その中で要となる能力の1つが、カウンセリング力です。
カウンセリングの目的は話を聞くことではなく、
「相手が本来の目的に立ち返ること」です。
ある会社で社長である夫と一緒に働く奥様が
「この仕事を辞めたい」とおっしゃられたことがありました。
そこでカウンセリングをしていくと、
実はご主人とのコミュニケーションがうまくいかず、
それが原因で辞めたいと考えていたようなのです。
本来の目的はご主人と一緒に働いていきたい、というものでした。
このように、第一声の言葉は本来の目的ではないことが多々あります。
こういった本音を引出し、相手が本来実現したいこと、
成りたい姿に立ち返るためには、ただ話を聞くだけでは成立しません。
相手の言葉ではなく「感情」に焦点を合わせていきます。
相手が言っていることと、本音で思っていることが別である以上、
目の前の言葉にとらわれず、相手が心の奥底ではどんな気持ちなのか…
寂しいのか、悲しいのか、悔しいのか…を積極的に感じ取り
「自分も全く同じ気持ちになってみる(感情移入)」ことが最も重要です。
そういう意味では、相手の話を聞くというよりも
「相手の感情を聴く」ということになります。
この時重要なのは、何か助言をしてやらないといけない、
といった意図は一切捨て去り、聴くこと、質問することに徹することが重要です。
結論はなくとも、相手をねぎらい「私もどうしたらいいか考えてみます」
といった締めくくりで、まずはいいのです。
解決より先にまずは共感から。相手の感情に
優しく触れてみることから始めましょう。
つらそうな社員がいれば「最近つらそうだったんで、心配してたんですよ」と
話をしてみます。
相手が何も話したくなさそうであれば、会話をする必要はありません。
でも何か少しでも漏らしてくれることがあれば、全心で受け止める。
心を通わせる第一歩です。