アイデンティティブランディング

「価値の根拠を示そう」 質問コーナー1

大江です。いつもありがとうございます!

今回から、読者の皆様から寄せられたご質問に回答させていただきます。
(北近畿経済新聞コラム)

Q.
世界で知られる有名ブランドは、製品の素材や製造技術などの情報は明らかにしない
傾向があります。知名度が低い中小企業が自社ブランドを発信するには、
どこまでの情報を開示するべきでしょうか?

A.
織物業の方からのご質問です。
中小企業において、ブランドが認知されていない段階では情報開示は重要です。
世界の有名ブランドは、イメージで押すブランディングに多額の予算をかけていますが、
経営資源の乏しい中小企業には不向きなんですね。ただし、全てを開示する必要はございません。

どういう情報を開示すべきか?ですが、御社の製品にしかない価値について
「なぜその価値が実現できるのか」という根拠になる情報です。
この時、御社製品の中で、一番強い、中心的な価値に絞り込んで考えます。
逆にいうと、その一番の価値の根拠として〈直接的に〉関係のない情報は開示しなくて大丈夫です。

丹後の織物と比べるとグレード感は全く違いますが、ユニクロのヒートテックの価値は
「自分の体温で発熱するから、暖かい」です。なぜそれが可能なのか?は
それほど細かくは開示されていませんが、ユニクロのサイト上に図解付きで根拠が示されています。

あと業種は違いますが「dyson 構造」と検索すると、dysonの掃除機の価値である
「吸引力が高く、持続する」という根拠を証明するPDFを閲覧できます。
dysonの場合は単に説明するだけでなく、美しいビジュアルと共にその根拠を示しています。
製品はもちろん、情報開示においてもビジュアルの美しさは重要です。
 

ぜひ御社製品の独自の価値にフォーカスし、それを伝えるための根拠として
情報開示を考えてみてください。素晴らしいブランドとなることをお祈りしております。

CATEGORY

あたらしい記事Latest Column

社員定着とメンタリティ 「採用と定着」 Vol.12

大江です。いつもありがとうございます! 今回は社員の「定着」について考えてみたいと思います。 ...

知らない人に発信する 「採用と定着」 Vol.11

大江です。いつもありがとうございます! さて、人材確保について、今一度基本に戻りたいと思います...

全員参加の 360度評価 「採用と定着」 Vol.10

大江です。いつもありがとうございます! 今日は以前も少しご紹介した「360度評価」についてご紹...

求人のNGワード 「採用と定着」 Vol.9

大江です。いつもありがとうございます! 今回は実際に求人を出す際に、避けたほうがいい 「NG...