アイデンティティブランディング

「トータルの見える化を」 質問コーナー11

大江です。いつもありがとうございます!
読者の皆様から寄せられたご質問に回答させていただきます。
(北近畿経済新聞コラム)

Q.
工法や建材、住宅設備などが多くあるため、顧客に提案するのに苦労します。
ニーズに合った適切なものを選ぶには、どうするべきでしょうか?
(中丹の建築業より)

A.
①目的 ②世界観 の2つの観点で絞り込んではどうでしょうか。

まず住宅の機能に関わる部分は①の施主様の目的から絞り込んでいきます。
例えば「家の湿気が気になる」という場合、湿気対策が可能な設備、
工法、建材を選ぶわけですが、なぜ湿気対策が重要なのか?の
本質の思いにたどり着く必要があります。

夜洗濯物を干す事が多いのかもしれないし、結露で家がダメージを
受けるのが気になるのかもしれません。
本質の思いを「なぜそれが大切だと思われているのでしょうか?」
などの質問で深めていきます。
周辺ニーズまで合わせて明確になるはずです。

②の世界観とは、施主様が描いている住まいのイメージです。
好みに大きく左右される世界です。
何のイメージもなく建材等を選ぶのは難しいため、まずデザインの
方向性を見える化することから始めます家具店IKEAでは、
ブースごとに世界観が全く違う小部屋がたくさん用意されていますが、
あのようにデザインの方向性をコーディネートした部屋を見ていただき、
概ねどういったイメージなのかを絞り込んでおきます。

この時、可愛らしい印象からシックな印象まで、
見せる部屋のジャンルは多岐に渡る必要があります。
ネットで検索した画像で部屋や外観の写真をたくさん見せ、
そこからトータル的な好みをはっきりさせます。

方向性が決まれば、3DCADでの表現や、Photoshop等を使用して
壁紙のシミュレーションするなどすれば、施主様のニーズを
大きくはずすことはないでしょう。

大切なのは、素人は建材や設備など、「パーツ」を見てもトータル的な
家のイメージはできない、ということ。
いかに、トータルコーディネートを見える化するかが最大のポイントです。

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