アイデンティティブランディング

「魅力を絞り込む」 質問コーナー21

大江です。いつもありがとうございます!
読者の皆様から寄せられたご質問に回答させていただきます。
(北近畿経済新聞コラム)

Q.
地域全体が夏の海水浴と冬のカニの「二季型観光」になっていて、
通年で宿泊客を確保できていません。
春と秋にも魅力的な観光資源はあるのですが、
十分に生かせていないのが現状です。
春と秋はどのように集客するべきでしょうか?
(丹後の宿泊業より)

A.
丹後の従来からの課題かと思いますが、基本的に
夏・冬の考え方の応用で解決できます。
それは、春・秋、それぞれの季節で
「1つのキーコンテンツに絞って掘り下げる」という戦略です。
これが最も実行しやすく、かつ効果的です。

ほとんどの観光客は、ぼんやりとした魅力では
行動に移すことはないため、夏・冬のように「
ハッキリとしたコンテンツ」である必要があります。

夏=海水浴、冬=カニの本質は、「その季節にしか体験できない、
キーコンテンツ」です。春・秋にもそれは存在するはずです。

そして、そのキーコンテンツを「1つに絞って」選定したら、
そこから徹底的な掘り下げを行います。
そのコンテンツのお客様価値や楽しみ方、味わい方、
丹後でしか体験できない、もしくは御社の宿でしか
体験できない理由、そのコンテンツに歴史があるものであれば、
そのストーリーや背景、御社のオリジナル商品で
あるならそれが生まれてきたエピソードや試行錯誤のストーリーなど。

そのコンテンツだけで特設ウェブページができるはずですし、
掘り下げていくことによってそのページは縦5000ピクセル以上の、
縦に長い、内容の濃いページになるはずです。

ウェブページができたあと、SNSやウェブ広告などで
拡散していくことで、新規客の獲得につながります。

同じ丹後の宿で、春や秋にしかない食材に着目し、
その食材の料理を徹底的に研究し続けている宿があります。
見事に二季型観光から脱出されました。重要なのは、
まず「絞ること」そして「掘り下げること」です。
地域全体になんとなくあるコンテンツを使うのではなく、
御社が独自に発見し、掘り下げてみてください。

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