大江です。いつもありがとうございます!
読者の皆様から寄せられたご質問に回答させていただきます。
(北近畿経済新聞コラム)
Q.
丹後に移住して日本刀を作っていますが、現代において
日本刀の需要は縮小傾向にあります。
日本刀を売るには、どうするべきでしょうか?
(丹後の刀鍛冶より)
A.
まず、ECサイトはお持ちでしょうか?お持ちでない場合、
英語版のECサイトを立ち上げて海外発送することをご検討ください。
(制限はあるようですが)全世界で見れば欲しい人は必ずいます。
もちろん、日本語版サイトも同時に作るといいと思います。
また、カスタマイズできる部分については要望を聞いて対応し、
その人だけの唯一の日本刀を制作するなども良いと思います。
もう1つは日本刀ということを一旦忘れ、美術品として
欲されるシーンを徹底的に洗い出すことです。
どういうシーンで、どういうニーズであれば、
美術品として活躍するのか?
買う人は必ずしも日本刀ファンや居合道などをしている人だけでなく、
高級ホテルや商業施設のディスプレイを担当する
アートディレクターかもしれません。
それが分かれば、ウェブサイト、Youtube、Instagram等で
そのキーワードやタグを含めた発信をしていきます。
最後に、ポリシーに反する場合は読み流していただければいいですが、
日本刀以外は作りたくないとお考えでしょうか?
そうでない場合、日本刀を感じさせるナイフや包丁を「きっかけとして」
作るという考え方もあります。
小刀ではなく、ナイフ、という感覚で使えて、かつ日本刀の魂があるものです。
何かを販売してお金をもらう、と考える場合、「ニーズ」というのは絶対に
外せませんので、現代のニーズに合わせて形を変えながらも
日本刀の魂をどう表現するか?というのも重要な観点かと思います。
もちろん、それはあくまで知ってもらうための入り口であって、
本当に伝承していくべきは日本刀。別の手段も持ちながら、
日本刀を絶やさず作りつづけるという道筋も検討してみてもいいかと思います。