大江です。いつもありがとうございます!
読者の皆様から寄せられたご質問に回答させていただきます。
(北近畿経済新聞コラム)
Q.
自社の従業員の中には50年近く働いてくれている方がいて、
高齢ですが頼りになる存在です。この方のように一人ひとりの
従業員が長く勤められる会社を目指したいのですが、
どのように取り組むべきでしょうか?(丹後の織物業より)
A.
大きく2つあり
①役割の自覚を支援する
②会社の空気を良くする です。
まず①ですが、社員さん自身が「自分はこの会社に無くてはならない存在だ」と
感じているかどうか、ということです。
会社内でのその人の役割が重要なものになっていれば、
自然とその自覚はついてきます。
そのためには、その社員のやりたいこと、思い、得意なこと、
適材適所などを経営者が日々よく観察し、理解すること。
さらには、対話して一緒に発見していくプロセスを踏んでいくことで、
その人自身が自分の強みや価値を自覚していく支援ができます。
より最適な部署や仕事内容に変更したほうがいいなら、そうします。
その半世紀近く勤めておられる方に、
1.なぜこんなに長く、この会社に勤めてくださっているのですか?
2.この仕事は自分にしかできないな、と思うことはありますか?
などを質問してみると、何か重要なヒントが分かるかもしれません。
対話される際には、まず長く勤めてくださっていることへの
感謝を伝えてから始めるといいと思います。
②の空気を良くする、ですが、社員との対話もこれにつながります。
対話する際には、まず話を聴くことに徹し、全身全霊で相手の思いを受け止め、
承認し、共感することから始めます。
また経営者自身が、社員への感謝を伝えていく習慣が重要です。
言葉だけでありがとうを伝えても、心で思っていなければ見抜かれますので、
まずは真剣に感謝を感じられるよう、社員一人ひとりの価値や重要性を
よく理解することが先になります。
総じて、社員個人の自己実現を支援すること、と考えていただくといいと思います。