アイデンティティブランディング

採用も売上も会社の「見え方」に左右されます

大江です。いつもありがとうございます!

自社への客観的な「見え方」について、意識している会社は意外に少ないのかもしれないな、とふと思いました。

個人の女性であれば特に、自分の「見え方」について、気にしている人は多いですよね。
毎日鏡を見て、お化粧や洋服選びにおいてあれこれと悩んでいる方も多いと思います。
もちろん、気にしない方もおられるとは思いますが。

そんなイメージで、
「自分たちの会社」というものがどう見えているか、
という「見え方」を客観的に意識している会社は、わりと少ないのかもしれません。

ブランディングは、会社や商品の価値を上げる活動ですが、実際は何をするか?の1つに「見え方」をよりよくしていく、という面があります。

弊社が関わらせていただく中で、すごくいい仕事をされている、すごくいい商品を作っているのに、「見え方」に無頓着で、苦労されている方も少なくありません。

逆に、この「見え方」を変えただけで、商品・サービスはそのままなのに、急に成長された事業所さんもあります。

社員を採用したいけど、なかなか応募がないのも、いいものを作ってるつもりなのに売上に結びつかない、というのも、すべてに「見え方」は関係しています。

見え方の段階1「見た目」

この見え方にも、段階的な深さがありまして、まず第1段階は、わかりやすい部分で、「見た目」です。

いいのか悪いのか、分かりませんが、人は多くの場合、何かを見て判断するとき、「見た目」の影響をものすごく大きくうけています。

人は中身が大事、と言われますし、そう思うけど、「見た目」から感じる影響をゼロに出来る人はそういないでしょう。

会社も同じで「見た目」で判断されている部分は相当に大きいと思います。
具体的には社屋や工場、事務所の外観、内観、経営者や社員の服装、ウェブサイトや名刺のデザイン、その他、広告を出しているならその「見た目」です。

どういう見た目がいいか?はなかなか難しいところですけど、少なくとも、見る人にとって印象が悪いか、または存在感が薄くてスルーされているようだと、ブランディング(価値向上)にはつながっていないことになります。

見え方の段階2「行動」

では、「見た目」がよければ「見え方」は変わるのか?というと、なかなかそんな単純なものではありません。
第2段階は「行動(目に見える行動)」です。

その会社がやっていること、ですね。
それはどんな商品を製造しているか、または販売しているか、どんなサービスをしているか、という根本的な部分はもちろん、業務以外でどんな活動をしているか、どういう戦略で打って出ているか、などいろいろ影響します。
影響力の高い「行動」は、噂になり、その噂が人々のなかにイメージをつくっていきます。

最近、弊社の重要なお客様であるシオノ鋳工さんのZIP SQUARE(新工場とカフェ)が完成しました。
私たちの地域は基本的に田舎です。田舎であれだけの大きな工場と、おしゃれなカフェが新しくできたら、話題にならないわけがありません。
ZIPを作られたのは、シオノさんの「行動」です。
この目に見える行動が「見え方」全体に強く影響することになりますし、確実に会社の価値向上につながることになります。

ZIP CAFE googlemap
https://goo.gl/maps/QVerM4CGNN9noxHT6

見え方の段階3「哲学」

そして最後、第3段階、ここまで完全になれば確固たるブランドになる、というもの。それが「哲学」です。
会社においては、理念やブランドアイデンティティ、といった部分です。

ここまでくると、「見え方」というよりは、誰かにとっての「感じ方」というほうが近くなると思いますが。

哲学がある会社と、そうでない会社では、あらゆる面で差がついてきます。よく商品が売れている勢いのある会社でも、哲学がなければ、いずれ失速していきます。

哲学がある会社には、風格が伴います。風格が伴い、人々の心に定着した会社や商品というのは、なかなか記憶から消えることがありません。
やがて、それほど宣伝しなくても、勝手に商品・サービスを求められるようになっていきます。

とても有名な「佰食屋」さん、1日100食限定のステーキ丼のお店ですが、その日、100食売り切ったら仕事を終えられる、というものです。
「社員を犠牲にしてまで負うべき数字なんてない」という考え方。

経営者さんは「目標数に到達したら上司よりも先に帰れる」ということを会社員時代に実感していたらしく、それが社員の行動のモチベーションにつながるということを信じてこのビジネスモデルを構築されたそうです。

かつその背景には「誰よりも先に飛び込む」ということを心がけておられるとのこと。

もし、経営者さんに哲学がなく、多くの「前例」に合わせてビジネスをはじめていたとしたら、このお店は生まれなかったことでしょうし、
社員を犠牲にする成果主義だったとしたら、100食をいかにいいものにするかという創造性は社員からは生まれないことと思います。

何かを綺麗にすることから

ということで「見え方」には深さがあります。

1 見た目
2 行動
3 哲学

3までいけるのが一番いいとは思いますが、もし「見え方」に関してそもそもあまり考えたことがなかった、という場合は、とりあえず、「何かを綺麗にする」ことから始めてもいいかと思います。
それに触れた人が、気分がよくなることをイメージして。
お金をかけてもいいし、お金をかけなくてもできることはあると思います。

私たちは、会社ごとに個性ある「素敵な見え方」が増えていったらいいなといつも思っています。

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