アイデンティティブランディング

「帰属意識を高める」 質問コーナー25

大江です。いつもありがとうございます!
読者の皆様から寄せられたご質問に回答させていただきます。
(北近畿経済新聞コラム)

Q.
有機農業における6次産業化を進めています。
現在は個人事業主ですが従業員も増え、経営を多角化したことで
法人化を考えています。ブランディングの面で法人化の
メリットとデメリットをお教えください。
(兵庫丹波の農業者より)

A.
大きく分けて2つのポイントが考えられます。
1つ目はご想像のこととは思いますが、
法人化による信用性のアップです。

とてもシンプルなことで「個人でやっている」というよりも
「会社でやっている」というほうが、直感的に社会的信用が
高まる傾向があり、それは対社員にも作用するでしょう。

法人化すると税務申告が複雑になるなどデメリットも考えられますが、
ブランディング的にはメリットの面が大きいと考えられます。

もう1つは「社員の帰属意識」、集団の一員であるという
意識についてです。
個人事業の場合、社員にとっては◯◯さん(事業主)の
商売を手伝っている、という無意識が働きやすいと考えられます。

逆に法人化した場合は、「会社の一員」という無意識が働き、
社員一人ひとりが主体性をもって考える体制を
作りやすいと言えます。

法人というのは文字通り「法人という、1つの人格」を
形成するものであり、会社は社長のものではなく、
会社という人格のものとなります。(法的には株主のものですが)

つまり「自分たちの会社」という帰属意識を
持ちやすくなるということです。
このことをうまく作用させれば社員の主体性を生み、
主体性は創造性を産むため、ブランディング的にはメリットと言えます。

ただし、トップダウンで社員を動かしたいという方針だと、
その面が逆にデメリットになる可能性もありますし、
法人化しただけで単純に主体性が生まれるわけではないので、
やはり経営的に社員をどう導くか?が重要になります。

有機農業という素晴らしいお仕事をされているので、
ぜひよりよいブランドをつくっていただければと思います。

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