アイデンティティブランディング

Branding

宣伝するより、「分かるようにする」ほうが効果が高い

今日は、ブランディングやマーケティングという範疇で、最近、改めて実感していることをシェアさせていただきます。

まず、弊社では、

  • ブランディング=価値を高めて利益を上げること
  • マーケティング=ニーズに応えて利益を上げること(コトラーさんの言葉)

と考えています。

「分かるようにする」こと

そして、すべての業種・業態に共通して重要な、ブランディング・マーケティングの一番の根本は、「分かるようにする」ことだと思っています。そして分かるようにする、というのは、「顧客に対する愛」とも思います。

弊社はウェブサイトの事例が多いので、ウェブで考えてみます。

以前、弊社の大切なお客様である三景印刷様(印刷会社)のウェブサイトを制作させていただきました。実際、成果に結びついているようで、よかったです・・・

この印刷会社様のサイトでも、やはり「分かる」ということを強く意識して制作しました。この、「分かる」ってどういうことでしょうか?ここでいう「分かる」は、ウェブサイトを閲覧する第3者、つまり、主に印刷を発注しようとする、見込み顧客にとっての「分かる」です。

もし、皆さんが印刷会社に何か印刷を発注しようとして、とにかく知りたいことって、何でしょうか?どこまでいっても、結局は、まず「値段」が知りたい、という人が多いと思うんです。

実際、私もそうです。まず最初に、値段。 ※アート系の印刷など、特殊なものは別です。

でも、このサイトを制作する前に様々な印刷会社のサイトを確認してみたのですが、「値段」がぱっと分かるサイト、って意外に少ないんですよね。安さがウリのサイトは「驚きの安さ!」とか、そういう宣伝文句は書かれても、それだけでは、実際にどのくらい安いのか、という実感は持ちにくい。

実際、印刷って仕様(サイズ、紙質、部数、ページ数など)によって、価格が違うので、Amazonみたいにいくらで売ってるかを提示はしにくいです。だから、どのサイトも「分かりにくく」なるんですよね。

価格表をよくよく見ないと値段が分からなかったり、自動見積りがついているサイトでも、1つ1つ操作して、最終的に確認しないと、およその金額が分かりにくい。

と、その前に、自動見積りがついていたとしても、印刷のことに詳しくない人が見ると、そもそも、自分が選んだ設定で合っているのかどうか判断しにくい。だから、金額も結局分からない。分かりにくい・・・別のサイトを見よう。となる人が多い。

ちなみに、ウェブの業界ではこのことを「離脱」と言います。分かりにくさ、というのは、見込み客の「離脱」につながりやすいんですね。

直感的に分かる仕掛けを置く

ということで、この三景印刷さんの事例では、サイトトップページに、「クイック自動見積り」として、「およその価格が、ぱっと分かる」ようにしました。

事例
https://print03.jp/

よろしければ、ご覧いただいたほうが早いかもしれませんが、この三景印刷様で、比較的に発注多い仕様の金額が、はじめからトップページに出ています。

具体的には、A4サイズ、モノクロ印刷、48ページの冊子が30部。でも、仕様は顧客によって違うので、当然この金額が最終の値段ではありません。なので、顧客はページ数を自分で変更します。すると、ページ数を変更した瞬間に、価格が自動計算されて、ぱっと変わります。

この自動計算のシステムを、トップページの分かりやすい位置に入れておくことで、値段がぱっと分かるのはもちろん、潜在的に「価格に自信があることが伝わりやすい」という効果もあるかと思います。

Yesのあとの、butを超える

一方、では「値段が安ければいいのか」という問題が次に発生します。あくまで最初に知りたいのは値段。でもここで、「Yes,but」が発生します。

値段安いし、OKだな(Yes)。でも、、、品質とか、大丈夫かな??(but)

ブランディングやマーケティングの分野では、このYes,but をクリアするところまでが重要です。実際、三景印刷様は、ヒアリングさせていただいた結果、まず、価格的には、仕様によっては全国一安いようなレベル。では、「安かろう悪かろう」か?というと、違うんですね。

三景さんは、ミノルタ製の、最高峰の印刷機を導入し、かつ、印刷機はメンテが重要なので、ミノルタさんがしょっちゅうメンテに来られているそうです。安いのに、良い。それが三景さんなんですね。でも、「なぜ安いのにいいか」は、上記のようなことを言わないと分かりません。

だから、ウェブサイト上にはそのあたりの、「なぜ安いのか。なぜ安いのに品質が良いのか。」という理由を、論理的に伝えています。
https://print03.jp/kojo/

分かるようにするのは「顧客に対する愛」

上記のことは、私が実感として感じていることです。でも、「分かるようにする」ことよりも、宣伝文句が先行するケースが多いと思います。

例えば飲食関係なら、夏には夏メニューや夏限定ドリンクなどが出てくるでしょう。でも、そのメニュー写真と値段だけが提示され、夏メニューはじめました、という告知だけになるケースも多いです。

それよりも、そのメニューやドリンク、1つ1つの創意工夫や、メニューとして仕上がっていったプロセスを分かるように発信するほうが
興味をそそります。

自動車関連のお仕事でも、「オイルキープがお得」という告知文をメインにするのではなく、「1回分のオイル交換が約○円お得」という部分をメインに伝えるほうが分かりやすい。 ※車種によるので注釈は必要。

製造業のお仕事でも、「様々なニーズにお応えします」と、かなり多くの会社がうたっているけど、その「様々なニーズ」って何なんだろう?というところが重要です。食品分野でのミキサー部品の改良に詳しい、ということだったり、○cm〜○cmくらいの試作品を短納期で収めることが得意、ということだったり。「様々」の部分を具体的に分解してみたら、得意不得意があるはずです。

でも、この「分かるようにする」というのが、意外に見落とされがちで、聞く相手にとって実感の持てない説明をしてしまう、ということは、よく起きます。誰しも小さな子ども相手には難しい言葉は使わないのと同じように、相手にとって分かる、ということを少し意識するだけでも、結構変わる部分はあるだろうと思います。

これは、相手にとって分かるようにしようという、一つの愛なのかもしれない!

社会が刻一刻と変わっている毎日です。相手にとっての「分かる」も変化していくので、私自身も日々進化していきたいと思っています。

  (大江 祐介)

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